ブラジリアン柔術は日本の柔道から生まれました。
よく似ているのは、そのためです。
違いをひとことで言うと、「柔術の方が柔道よりも規制が緩やか」と言えるでしょう。
試合のスタートは、柔道と同じく、立って組み合ってスタートしますが、いきなり寝技に引き込んでもいいし、そのまま立ち技の攻防を続けても構いません。
今や柔道では許されていないタックルをいきなり仕掛けてもいいし、肩や手首、膝や足首の関節を極めることも認められているのです。
柔道での立ち技の攻防では、相手の同じ側の袖や襟を一定時間以上、両手でつかみ続けることは認められませんが、柔術ではまったく問題ありません。
これら規制が少ないことは、より自由な攻防を可能にします。
自由な攻防が可能ということは、身体への負担が少なく、より効率的に、より合理的に相手をコントロールする手段が認められる、ということです。
柔術では、攻防の定石を学ぶことによって、相手をコントロールする楽しさを味わうことができるのです。
つまり、技量の差によっては体力の差を埋めることができる、ということです。
この柔術の魅力に気づいた社会人が練習にのめりこんでいくのは、若いメンバーとの練習を十分に楽しむことができるからなのです。